2011年7月22日金曜日

ポップで振り返る知りサイ100巻の軌跡-002

梅雨も明け、そろそろ夏本番。とろけそうな頭を本でも読んでしっかり働かせましょう。脳は汗をかかない。(たぶん…)

さて、書店用ポップで振り返る知りサイ100巻の軌跡、第二弾です。
今回は、『薬は体に何をするか ―あの「薬」が効くしくみ




現代人の暮らしにとって薬は欠かせない存在です。病気のときなど、すみやかに健康な状態を取り戻すため、幾度となくお世話になっているかと思います。それとは逆に薬の副作用に苦しんだり、薬に対して漠然とした不安を抱き、必要な薬を使わずに、病気の回復を遅らせたり、症状の悪化を招くといったケースもあるかもしれません。
どちらにしても、それぞれの薬の性質を理解し、使用/不使用を考えているといった方はそう多くはないのかもしれません。

本書では、身近にある代表的な薬を十数種取り上げ、それらがどんな成分からなり、体にどのように作用しているのか、エピソードや副作用などにも触れながら読み物的に解説しています。

そういえば、先に放送されていた人気ドラマ「JIN-仁-」にペニシリン(抗生物質)が登場してきたのを覚えてますでしょうか?(実際のペニシリンの発見は、1928年ごろイギリスのフレミングによる。実用化はそれよりさらに10年以上先) 未来から来た医師、南方仁は、ペニシリンの普及を試みますが、最終的に、未来の医学書に南方仁の名はなく、日本では土着的にペニシリンが使われていたとの記述が残ることに。(ご覧になっていない方には、なんのことやら、かもしれません。すみません)

ところで、本書の「抗生物質」の章を読むと、「徳川家康が、なかなか治らない背中のできものに、〝腫れものに効く土〟をこすりつけたところ、膿が出て治ったとする記録も残っています」とあります。となると、確かに土着的な民間療法としてはペニシリン的なものが、南方仁が降り立った時代に存在していたとしても不自然ではなさそうです。

というわけで、そんな薬をめぐる数々のエピソードやドラマが満載の本書。「JIN-仁-」よりおもしろいかは保証いたしかねますが、薬への理解を深めるためにも、ぜひご一読を。

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