2011年11月9日水曜日

ポップで振り返る知りサイ100巻の軌跡-014

「田中最先端研究所(所長:田中耕一)の 佐藤孝明グループリーダーらは 米国のDaniel J. Capon(ダニエル・J・カポン)氏らと共同で、抗体が持つ「抗原との結合能力」を100倍以上向上させる基礎技術を開発」したそうです。

抗体といえば、一般的にY字型のモデルでその構造を表しますが、通常の抗体はそのくびれ部分(ヒンジ部)に自由度がほとんどありません。そのため抗原を捕捉できる位置が「点」であり、抗原と結合する能力が限られていたのですが、今回の研究では、抗体のヒンジ部に人工関節のようなバネ状構造を挿入することで、抗原結合部位に大幅な自由度を与える「可変抗体」を、化学合成により作成する方法を確立したとのことです。「点」から「面」へ、いや「立体」的な捕捉能力を得た抗体は、抗原に結合する能力を100倍以上向上できるのだとか。(詳しくはリリースをご参照ください)

これにより、将来的には、血液一滴からがんや成人病等を早期発見できる画期的診断システムの構築、さらには、最近注目されている抗体医薬の能力向上などに役立つことが期待されるとのこと。いやあ楽しみです。

というわけで、本題。 血液といえば、『とっても気になる血液の科学――からだのスミからスミまで大活躍』(奈良信雄・著)です。





血液は、私たちのからだにとってかけがえない臓器ですが(って、そもそも血液って臓器なんですか? というあたりが編集子の無知っぷりを示していますが)、普段そんなに意識している人は多くないかもしれません。しかし、人の血液型が気になるように、とっても気になる存在ではあるわけです。
血液の中身や役割もさることながら、血液検査にも注目です。いまや血液検査でいろんなことがわかってしまいます。昨夜あなたがこっそり食べたケーキのことも(いや、わからないかも)。本書(2010)が書かれた時点では「血液検査でわからない病気」に分類されている「多くのがん」も、上記の田中最先端研究所の研究のおかげでわかるようになるかもしれません。

この機会にぜひどうぞ。

0 件のコメント:

コメントを投稿