最近はスズメを見なくなったなあ、と思っていたら、先日こんなニュースが載っていました。「スズメ、20年で6割減少か 都市部での子育て難しく」(asahi.com)。以前は、テラスなどで食事をしていると、スズメがあたりをうろちょろしだすといったことがままあったような気がしますが、確かにそんな光景も減ったような気がします。
というわけで、今回は、『生物いまどき進化論――都市化がもたらす人工サバイバル』(藤本和典・著)です。
スズメにとっての受難は、やはりニュースにもあるように住宅構造の変化が大きいようです。
本書にも、屋根瓦(のすきま)をもつ建造物の減少にともない、極度の住宅難に陥っているスズメの苦難が書かれています。さらに東京などでは、ワカケホンセイインコ(もともとはペットだった)の勢力拡大により、巣作りに大変支障をきたしているようです。
こうした身近な生物が、私たちのまわりでどのように生活しているのか? 都市化によって、当の人間たちも「住みにくくなった」などとぼやいていますが、生き物たちにとってはどんなものなのか? 意外に「快適都市ライフ」をおくっている生き物や、厳しい都会の暮らしに(スズメのように)うちひしがれる生き物たちなど、本書にはさまざまなお話が登場します。現代都市における生き物たちのサバイバルする様子を、どうぞお楽しみください。
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